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Nozomi Eye™ 公正認証・学習評価制度規程 Ver.1.1 (案)

令和7年12月6日


Nozomi Eye™ 公正認証・学習評価制度規程 Ver.1.1  組織図(案)
2025/12/06


Nozomi-Eye™-公正認証・学習評価制度規程-Ver.1.1-組織図-1.pdf


Nozomi Eye™ 公正認証・学習評価制度規程 Ver.1.2(案)
2025/12/07


前文(Preamble)

人間は、生を受けた瞬間から、世界に触れ、世界に揺さぶられ、世界の中で問いを抱き続ける存在である。問いは、人間の内奥に灯される最初の光であり、観察し、意味づけし、行動し、再び世界に向かい直す営みは、文明が誕生したその時から続く永遠の循環である。

この循環は、個人の内部に閉じた出来事ではなく、対話し、関係を結び、他者と世界を共に再構成することで深まり、この探究の循環こそが、社会をつくり、価値を生み、未来をひらき、文明を前へと進めてきた。

しかし、歴史は長く証言している。人が学び、問い、考え、再構成する力は、しばしば権力、不平等、偏見、恣意、情報の独占、金銭の影響、技術の乱用によって歪められ、人間の尊厳と可能性が奪われてきた。学ぶという営みは、本来自由と尊厳に根ざした行為であるにもかかわらず、それは幾度も不当に制限されてきた。

ゆえに、私たちは確信する。
学びは守られなければならない。
そして学びを守ることは、人間を守ることであり、社会を守ることであり、未来を守ることである。


一 誠実性(Sincerity)の制度化と、その四層構造

誠実性とは、人間が自らの内奥と世界に対して、常に誠実であろうとする不断の努力である。しかし誠実性は、個人の気まぐれや情緒に依存する徳性ではなく、制度がその構造によって支え、保障しなければならない公共能力(Public Capacity)である。

本制度は、誠実性を以下の四層として構造化し、制度の中核に位置づける。

  • 外的誠実性(External Sincerity):意図・行為・説明・責任が整合し、他者に対して説明可能であること。
  • 内的誠実性(Internal Sincerity):自らの問い、意図、省察が一致し、自己と対話し続けること。
  • 制度的誠実性(Institutional Sincerity):判断・情報・金流の境界原則が構造として不正・越権・誘導を不可能にすること。
  • 文化的誠実性(Cultural Sincerity):社会が対話と相互理解を重んじ、敬意と共感が文化として根づくこと。

誠実性が欠けるところに公平性は生まれず、誠実性が欠けるところに公正性は成立しない。誠実性こそ、制度の第一要素である。


二 価値循環(SCWEI:Social Contract Well-being & Empowerment Index)の条文化

学びによって生じる価値は、個人の洞察・気づき(Personal Commons)に留まらず、関係を育み協働を深める価値(Relational Commons)へ広がり、さらに社会の福祉・自由・創造性へと波及する社会的価値(Civic Commons)を形成する。

価値は、以下の三つの観点から評価されるべきである。

  • 価値の速度(Pace of Circulation):価値がどれほど迅速に流動し、他者や社会へ届くか。
  • 価値の質(Quality of Circulation):価値がどれほど深く、意味のある形で伝達されるか。
  • 価値の濃度(Density of Circulation):個人・関係・社会のどれだけ多くの領域に影響を与えるか。

学びは授業や教室や試験を超えて、社会契約を更新し、社会を変革し続ける基盤である。学びは公共財であり、価値循環は制度が保障しなければならない。


三 探究科学(Inquiry Science)の存在論的地位

探究とは、世界と自己を結ぶ「関係の生成過程」である。観察、問い、仮説、行動、分析、省察、再設計――この連続する営みは、人間の存在そのものを形づくる。

探究とは、正解を得ることではなく、世界を深く理解し、他者と共に世界を再構成し、よりよい未来を創るための存在論的営み(Ontological Practice)である。

ゆえに本制度は、探究科学を学習・支援・評価・認定すべての原理として採用する。


四 AI 協働原理(Human-AI Co-Governance Principle)の哲学的条文化

AI は、構造を可視化し、思考を補助し、新しい視点を提示する力を持つ。しかし AI は価値判断を行えず、倫理的責任を負う主体ではなく、存在論的にも認証主体にはなり得ない。

本制度は、AI を次のように規定する。

  • AI の能力(Capability):認知補助・意味補助・構造補助・視点提示・分析支援
  • AI の限界(Limitation):判断・価値決定・認定・序列化・属性推定は禁止
  • AI の役割(Role):提案のみ。決定は不可。
  • 人間の責任(Responsibility):判断・説明・責任は人間が担う。

本制度は、AI の能力と人間の判断が協働する Human-in-the-Loop 原理 を永久の原則とする。


五 未来社会(Society 6.0)と公共的学習権・認証権

未来社会(Society 6.0)は、誠実性を基盤に据え、価値循環を社会構造として組み込み、AI と人間が協働しながら多様性・公共性・探究を中心に発展する社会である。

その未来において、すべての個人は 公共的学習権(Right to Learn Publicly) を有し、学びの成果は社会に正当に認証される 公共的認証権(Right to Public Recognition) を持つ。

学びは制度が保証すべき公共の自由であり、認証は制度が提供すべき公共の正義である。


六 誠実性文明(Sincere Civilization)への道

本制度は、誠実性、価値循環、探究科学、AI 協働原理を基盤とし、教育・研究・行政・産業・文化・地域社会を横断して人間と社会の成熟を支える誠実性文明(Sincere Civilization) の礎を築く。

私たちはここに、Nozomi Eye™ 公正認証・学習評価制度規程を、人類の未来に対する公共の約束として公布する。


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