はじめに
私たちは、未来を切り拓く人材を体系的・段階的に育成・評価するため、Base と Next と Beyond の 3つの評価基準を策定しました。3者を順を追って学び、実践することで、個の成長から社会全体を変える行動力まで、あらゆるステージで能力を発揮できる人材を目指します。
1.Baseの特長
「Base」は、正解がない記述式・論述式問題について、公正かつ多角的な採点を可能にする採点評価基準です。従来の採点法では難しかった、解答者の「思考プロセス」や「創造性」を含めた総合評価を実現します。
1.1 公平性と再現性を高める
- 8つの評価項目(問題理解、論理構成、深堀り、創造性など)に加え、各項目をさらに4つのサブ項目(各5点)に細分化。
- 合計160点満点の一貫した評価軸を用いることで、再現性の高い採点を行い、評価者ごとのばらつきを最小化します。
1.2 正解がない課題にも対応できるフレキシブル設計
- 単に「正誤」を判定するのではなく、多面的な思考・提案力・文章力などを体系的に評価。
- 哲学・政策立案・研究企画といった「答えが一意に決まらない」問題にも強いフレームワークです。
1.3 ルーブリックによる採点過程の透明性の担保
- Baseの明確なルーブリックを活用することで、採点過程の透明性を担保しながら、作業効率の向上を図ります。
1.4 専門性に応じたカスタマイズが容易
- 理工学・医療・法学・経済・都市工学など、専門領域ごとに「Base」評価基準を拡張・微調整して運用できます。
- 複合的な観点を必要とする課題(例:ウェルビーイングやトリレンマ関連)の総合評価にも威力を発揮します。
1.5 受験者へのフィードバックを重視
- 各項目の得点に加え、具体的な改善策を提示することで、学習者の思考力向上につなげられます。
- 「どこをどう直せば伸びるか」が明確になるため、受験者も学習を継続しやすい環境に。
1.6 導入メリット
- 教育現場の多様化に対応
- オンライン授業や遠隔教育が普及する中、「Base」は指導者と学習者を結ぶ公正な評価の共通言語になります。
- 採点作業の効率化
- 時間と手間の軽減が可能です。
- リフレクション(振り返り)を促進
- 学習者が自らの強みや課題を把握し、論述力・思考力の段階的向上を目指せます。
- 高度な思考力評価
- 記述問題の質を高め、創造的・複合的な思考を育む教育課程づくりに貢献。
1.5 想定される活用シーン
- 入試・資格試験:短文回答や論文試験での客観的評価をサポート。
- 企業内研修・人材育成:問題解決力や論理的思考力を測るレポート採点に活用。
- 大学・大学院のセミナー:研究計画書・プロジェクト提案書などの多面的評価に。
- シンクタンク・政策立案:政策分析や提言の質を見える化し、議論のレベルアップに寄与。
1.6 まとめ
論述式の評価は、単なる知識量の測定ではなく、思考力・創造性・論理性を総合的に伸ばす機会です。
「Base」は、こうした複雑な評価ニーズに対応する多角的かつ透明性の高い採点基準。教育から企業研修、政策立案に至るまで、幅広い現場で活躍します。
今こそ「Base」を活用して、未来のリーダーや専門家の成長を力強くサポートしませんか?
2. Next と Beyond の関係
順番イメージ: 「Next」で個人の基礎力・イノベーションの種をしっかり育て、次のステップとして「Beyond」で社会実装や社会変革を推進します。個人→社会という段階的なアプローチが特徴であり、両基準は相互に補完的です。
個人の成長(Next) ----> 社会を変える(Beyond)
- Next: 個人の学びのリテラシーやスキル習得、探究やイノベーション創出の基盤を育む枠組み。個人の学習リテラシー、探究科学的アプローチ、好奇心と挑戦心などを鍛え、自分の可能性を広げるための評価基準
- Beyond: 個人の力を活かして社会課題の解決や未来社会のデザインを行い、より大きな社会変革を実現する枠組み。探究力や実証、社会変革力などを通じて、社会や組織を変革し、未来社会をデザインするための評価基準
段階的に「Next → Beyond」のプロセスを踏むことで、
- 個人の探究心やリーダーシップを育みながら (Next)
- 社会的な課題や大規模なプロジェクトにアプローチ (Beyond)
という道筋をつくり、自己実現と社会貢献が両立する学び・行動プランを確立できます。
3. 活用イメージ
- 教育機関
- Nextの要素をカリキュラムに組み込み、探究学習やリーダーシップ教育を推進
- Beyondの視点を課題研究や起業家教育で活用し、社会実装や地域連携を促進
- 企業・組織
- Nextで社員の基礎スキル・イノベーション素養を高め、社内プロジェクトの底上げ
- Beyondで新規事業創出や社会課題解決型プロジェクトを展開し、リーダー人材を輩出
- 個人
- Nextを通じてスキルや知識を吸収しながら、キャリアをデザイン
- Beyondへ展開し、社会や組織を巻き込む大きなプロジェクトに挑戦
NextとBeyondを活用することで、自己成長から社会変革へと繋がるスパイラルを生み出し、未来を切り拓く人材を育成していきます。ぜひこのフレームワークをご活用ください。
4. 採点評価基準(Next)
4-1. 「Next」とは
「Next」は、主に個人の学びと成長に焦点を当てた評価基準です。以下の8つのカテゴリーを通じて、学ぶ力・探究科学的アプローチ・直感的思考・イノベーターとしての行動力などをバランスよく育成します。
4-2. 「Next」のカテゴリー
- A: 学びのリテラシー
- 学習成果・リーダーシップ・協働力・感動を与える力
- B: 探究科学的アプローチ
- 観察力・問題発見と仮説設定・仮説検証と実行
- C: 直感的アプローチ
- 創造性・判断力
- D: ビジネスアーキテクト
- プロセス設計と最適化・システム思考
- E: イノベーター
- アイデア実現力・変革推進力
- F: 知識吸収理解力
- スキル習得・キャリア構築
- G: 社会的価値創出
- 環境への貢献・地域社会への貢献
- H: 好奇心と挑戦心
- なぜ?問い立て・独創性・創意工夫・応用力
4-3. 特徴と狙い
- 個人の成長とスキルアップ
- 好奇心、探究心、直感力を磨きつつ、リーダーシップや協働力も身につける。
- イノベーションの萌芽
- アイデアを発想し、実現していく“イノベーター”としての基礎力を育てる。
- 社会的価値を意識
- 環境や地域への貢献など、身近な領域での実践を通じて、社会をより良くする意識を育む。
4-4. こんな人におすすめ
- 学生や若手ビジネスパーソン: 主体的に学び、将来のキャリアを築きたい方
- 組織の中核人材を目指す方: チームでのリーダーシップや問題解決スキルを高めたい方
- 新しいサービス・事業立案に興味を持ち、“イノベーションの種”を見つけたい方
5. 採点評価基準(Beyond)
5-1. 「Beyond」とは
「Beyond」は、個人の力を社会へ活かしていくための評価基準です。NEXTで培った探究心やイノベーション力をさらに深め、社会実装・大規模な変革を目指す段階にフォーカスします。
5-2. 「Beyond」のカテゴリー
- A: 探究力
- 問い立て・仮説と目的の立案・課題抽出と解決・新規性/創意性/有用性
- B: 理論と実践と分析力
- 俯瞰力・要素分解と再構成・定量分析・探究と社会実践
- C: 論理的思考力
- 論理的思考・的確で迅速な判断力・事実と考えを分ける・結論導出
- D: 未来社会デザイン力
- デジタル・探究科学・俯瞰とデザイン・個人と社会
- E: 実証と表現力
- 伝わる力・マインドマップ・仮説の実証/検討考察・本質を明確にする力
- F: イノベーション力
- 変革/創造・ウェルビーイング・イノベーション・イノベーター
- G: 社会変革力
- 多様性・創意性と突破力・社会実装・文章表現力
- H: ビジネスアーキテクト
- 観察力・判断力・プロセス設計と最適化・システム思考
5-3. 特徴と狙い
- 課題解決の社会実装
- 探究と定量分析、実証や表現力を組み合わせ、より大きな社会的インパクトを狙う。
- 未来をデザインする総合力
- デジタル技術や先端的な探究姿勢をもとに、個人と社会を結び付け、未来を構想・実現する。
- 変革のリーダーシップ
- 多様性を取り入れつつ、突破力やビジネスアーキテクトとしての視点で大きな変革を起こす。
5-4. こんな人におすすめ
- 社会課題の解決や未来社会のデザインに意欲を持つ方
- 起業家、NPO/NGO関係者、自治体など、地域や社会を巻き込む活動に取り組む方
- 組織改革や新事業創出で大きなインパクトを生み出したい方