3. 最終発表(上級者用)
上級者の最終発表では、(例)問題提案能力・リサーチ力(1)、問題発見(2)、問題解決(3)、問題解決の工夫(4)、プレゼン能力(5)の5項目を評価される(合計100点)。
上級者レベルとして研究の深さ・モデルの明確さ・先行研究への広いリサーチなどが求められます。下記に沿ってスライドを構成すると良いでしょう。
3.1 問題提案能力・リサーチ力
- スライド構成
- 冒頭1枚: タイトル、氏名、所属、研究の大枠
- 2~3枚: 社会背景 + 研究分野の背景、先行研究の整理
- 文献を多数(10件以上)示し、「これらのレビューから○○が未解明」と論理的に導く
- 仮説・モデル提案:学術的にどういうモデルを設定し、どの点が新しいか
- ポイント
- 上級者の論文なので、文献調査(リサーチ)がしっかり見えるようにする。
- 例:「文献[10][11][12]では〜が報告… しかし圧力2.0atm以上は未検討。そこで本研究は…」
3.2 問題発見
- スライド構成
- 「課題A, 課題B」を箇条書きやブロック図で分ける
- 例:「課題A:高温域での不確定要素/課題B:複数成分燃料における反応速度の乖離」
- ポイント
- 上級者なら先行研究を俯瞰して複数の課題を抽出していると評価が高い
- 各課題が研究着眼点(モデル)とどう繋がるか示すとロジックが明確
3.3 問題解決
- スライド構成
- 具体的な装置や計算手法を図示し、「どの課題にどのパラメータで挑むか」
- 得られた結果スライド(実験データ・計算グラフ)
- 考察スライド:仮説の照合、数値誤差、先行研究比較
- ポイント
- 上級者レベルで「データ→考察→仮説立証」の一貫性をしっかり見せる
- 結果だけでなく「論理的にこう考察し、ここを解決した」とストーリーを作る
3.4 問題解決への工夫
- スライド構成
- 「モデルBを改良してB’に」「装置を改良して再測定」「アルゴリズムのパラメータ調整」など
- ビフォーアフターで誤差が改善した図
- ポイント
- 創意工夫を具体的に:
- 「二次項まで導入」「誤差5%→3%に向上」
- 社会や産業応用を見据えた拡張案も提示すると好印象
- 創意工夫を具体的に:
3.5 プレゼン能力
- スライド構成・発表スキル
- 全体で15~20分想定
- 声の大きさ、スライド操作、Q&Aでの柔軟な対応
- ポイント
- 上級者の発表は質疑が深い。文献・データ・モデルを熟知し「この先行研究と比較は?」「そのパラメータ根拠は?」に落ち着いて答える。
- スライドは章立て(背景→問題点→方法→結果→考察→結論→今後)を明確に。