探究と共創
探究・共創の学び
観察から問いを育て、他者と確かめ、学びを次の実践へつなげます。
観察・違和感から、自分の問いへ。
見る、聞く、測る、比べる。身近な出来事や現場の変化、予想とのずれ、まだ説明できないことを記録します。面白さ、関心、願いも、問いの入口になります。
- 事実を残す
何を、いつ、どこで、どんな条件で見聞きしたか。感じたことや推測と分けて記録する。
- 見方を照らし合わせる
観察を重ね、関係する人の話や資料と比べる。違和感だけで原因を決めない。
- 問いを育てる
何を、なぜ確かめたいのか。分かっていることと、学ぶ必要のあることを整理する。
教員・伴走者は、題材・問題・事例の先行提示をできるだけ控えます。活動範囲や安全・同意の条件、観察と記録の環境を整え、本人の記録を受けて問いかけや講評を行います。
二つのPBLで、問いと実践をつなぐ。
問題発見型は「何を、なぜ確かめるか」を育て、課題解決型は「どう確かめ、どう実現・改善するか」を具体化します。観察、仮説、調査、検証、改善を行き来する探究科学的アプローチです。
Problem Based Learning
問題発見型学習
自ら問題を見いだし、問いと理解を深める。
- ① 観察・問題の発見
事実と解釈を分け、気づき・違和感から、確かめたい問いを育てる。
- ② 仮説の立案
資料や背景を調べ、根拠のある仮の説明を置く。別の説明も考える。
Project Based Learning
課題解決型学習
問いを課題・計画にし、検証と実践を進める。
- ③ 実験・調査
方法・条件・判断基準を選び、本人が決めた調査・試作・実践の結果を残す。
- ④ 分析・検証
結果を仮説と照らし、合わない結果や限界も整理する。
- ⑤ 結論と改善
分かったことと未確認のことを伝え、講評を受けて問い・方法・実践を見直す。
新しい疑問や予想とのずれから、観察・問い・仮説へ戻る。調査は、問題を理解する段階でも、実践を確かめる段階でも行います。
- 仮説
- 根拠に基づく見通し・仮の説明。
- 検証方法
- 何を比べ、どの条件で確かめるかという手順。
- 判断基準
- どんな結果なら、仮説を支持・見直しするか。
問いを共有し、異なる知見を結ぶ。
共創では、関係する人と目的・役割・成果の扱いを共有し、仮説や方法をともに検討します。互いの負担を確かめながら小さく試し、結果と講評を持ち寄って改善します。
人と心、誠実さを中心に置きます。観察・記録する技能、調査・分析に使う技術、場や相手に合わせて対話・表現する技芸を結び、根拠と分からないことを誠実に伝えます。
探究から、共創と新しい価値へ
- 0階問題発見型の探究
自ら問題を見いだし、問いと仮説を育てる。
- 1階ネットワーキング
異なる人や知見とつながり、見方を広げる。
- 中二階二つのPBLの往還・橋渡し
問いを実践へ、実践を次の問いへつなぐ。
- 3階共創
異なる知見を結び、ともに確かめる。
- 4階イノベーション
新しい知見・方法・仕組みを社会で生かし、効果と限界を確かめる。
学びの働きと広がりを示す概念モデルです。共創や社会での実践からも観察と問いに戻り、級や点数には換算しません。
過程と本人の判断を、基準で確かめる。
探究と共創を、それぞれA〜Hの8観点から読みます。成果物に加えて、問いを選んだ理由、根拠の扱い、本人の役割、試行と修正の過程を確認します。
探究・共創の8観点を見る
A〜Hは、活動のどの部分を見るかを示す観点です。年齢段階や級番号とは対応しません。
| 観点 | 探究 | 共創 |
|---|---|---|
| A | 気づく事実と解釈を分け、気づきの根拠を残す。 | 関係者を見つける関わる人、影響を受ける人を捉える。 |
| B | 問いにする対象・範囲・調べる理由を示す。 | 目的を共有する期待と到達点をすり合わせる。 |
| C | 調べる出典を示し、異なる情報を照合する。 | 役割を分ける担当・責任・判断する人を明らかにする。 |
| D | 仮説を立てる根拠に基づく仮の説明と、別の説明を考える。 | ルールを整える同意・安全・費用・公開範囲・権利を確認する。 |
| E | 試す条件を確認し、結果と途中の変更を残す。 | 小さく協働する負担と安全を確かめながら、一緒に試す。 |
| F | 振り返る予想と結果、限界、次の問いを整理する。 | 成果と学びを記録する成果・失敗・講評・改善を共有する。 |
| G | 伝える相手に合わせ、根拠と限界を示して応答する。 | 価値を分かち合う貢献を明らかにし、成果を関係する人へ返す。 |
| H | 更新し続ける問い・方法・記録を更新し、次へつなぐ。 | 仕組みにする継続条件と、次の担い手への引継ぎを整える。 |
安全・同意・個人情報の扱いは、全観点に共通して確認します。
尺度の目的を分ける
- 8級制の到達記述
- 活動の複雑さと責任の範囲に応じ、各観点で目指す到達を示す。
- 活動内の5段階
- 選んだ問いと活動の目標に照らし、進み具合を確認して講評に使う。
- Next IC・TQ・LP
- 学びの内容、進め方、本人へ返す対話の観点を整理する。図の参考到達級は、対応する活動観点の級別記述と根拠を照合して読む。
活動内の5段階や得点は、図の参考到達級へ自動換算しません。図は学びを読む参考表示で、正式な級認定と、学校の成績・単位はそれぞれの基準と手続きで判断します。
記録を読み、次に生かす講評を返す。
- アセスメント
- 提出物・観察・対話・活動記録から、強み、つまずき、必要な支援を捉える。
- 評価
- 目標とルーブリックに照らし、確認できた到達と、その根拠を示す。
- 講評と再実践
- 確かめたこと、不足する根拠、次に試すことを本人へ返し、選び直した箇所と理由を残す。
複数回の記録では、問いの変更、根拠の追加、試行の修正、講評への応答を読みます。比較には同じ観点・評価基準を使い、課題や支援の違いも記録します。未観察・記録不足は、最低段階や0点と区別します。
Nozomi☆Eyeは、記録の整理と評価案・講評案の作成を支えます。担当者が根拠と判断を確認し、本人の修正や再実践につなげます。